縁あってトランペットのパーツを試作する機会がありまして、色んなタイプのパーツを作りました。

主にバックの3番トリガー機構のロッドとロックナットです。

まずはロッドの方から。

材質は真鍮と純銅で、長さはアルティザン用をベースにそのままコピーしたものと、反対側にナットを取り付けられるようにネジを切ったタイプを作りました。

これにより左右の重さのバランスを細かく調整できるようになるため吹奏感が変化します。

最適な長さを現在模索中です。

いかんせん工房長は金管楽器が壊滅的に吹けないので、協力して下さってる方に作っては送って、時間のある時に試してもらっています。
続いてロックナットです。

最初に作ったのは頭の長いナット。以前Twitterで純正ナットを付けられるだけ付けている画像を見て、「それなら長いのひとつ作れば良いのでは?」と出来心で作ったのが始まりです。

結果から言うと、ネジピッチが合わなくて使えませんでした(^_^;)

この時の私はバックのネジピッチを知らず、手元にある規格のタップで作っていたため、純正ロッドに合わないという悲しい結果になりました。

後にピッチを調べ、それに合うタップとダイスを買って本格的に試作が始まりました。
ある時TwitterのDMで、NYバックの六角ナットを作れないかという問い合わせがあったので、六角棒を仕入れてコピーしてみました。

卓上旋盤を使っているため曲面加工が大の苦手で、完全コピーとまではいかなかったものの近いものができました。

完成品を送ったところ、とても喜んで頂けました。
次に、ABS樹脂でナットを作りました。

クラリネットのG#キイの調節ネジのことをふと思い出し、樹脂で作れば異音防止になるのでは?と思い作りました。

とはいえABS樹脂もそこそこ硬いのでどうしてもカツカツ音はするでしょうが金属よりは幾分かマシな気もします。


工房長の試作は続く…。